デパー
「しかもシンシュツキボツで、足取りさえつかめナイ。とにかく、人手が足りナイ」
「……ようは、何が言いたい?」
「クジョウコウイチって知っているデショウ? ボクは知らないケド……彼を、悪魔をその身に巣食わせている人間ヲ、探索にかりださせてほしいんだヨネ」
九条……まさか、本当に死神を飼っているとでも言うのか?
だが……眼の前に人智を逸した吸血鬼がいる以上、俺はあの噂を否定出来なくなっていた。
「このまま放っておくと被害は増えル、ヒトはドンドン死ヌ。ボク達は狂信者に眼をつけられル……利害は一致しているシ……なんだったら報酬も払うヨ、明日食べるコメも無い探偵サン?」
ボクは、双葉コーポレーションの社長なんだから。
人の命を何とも思わないこのクソッタレはその言葉と共に、悪戯っぽい、しかし外見の年齢相応に見える笑みを閃かせた。
こんな奴の依頼なんて、死んでも断りたい!
しかし、今でも三桜さんは娘さんの帰りを祈っている。そして、事件はまだまだ終わりそうに無い。
被害者をこれ以上出さねえよう、そして、彼女を見つけてやるためにも、俺は……!