スパー
「……というと?」
訝しげな目付きだが、食いつきはいい。
「六時まで、君の家にいたんだろ、三桜さんは? で、君の家から彼女の家までは、どんなに遅くても二十分あれば着く。寄り道するような所もこの近辺にはねえ」
一旦言葉を切り、オレンジジュースをストローで飲む。
「だが、九条が学校から帰ったのは七時半だっていうのを職員が確認している。三桜さんは真面目な生徒だったみたいだし、そもそも寄り道するような所があそこにはねえ。まっすぐ家に帰るとなると、あいつのアリバイ固まる、カンペキッて訳じゃねえけど」
そう、だからオレは頭がイタイ。
もっとも、アリバイ工作という線も考えられない訳ではない、というよりは俺はまさにそれを勘繰っている。
「神か悪魔でもなけりゃ土台無理だろ、そんなこと?」
だが、この探るための冗談に、田村が見事に引っかかった。顔が、明らかにこわばったのだ。
九条のアリバイはほぼ固まったと言ったのに、なぜ? やはり、何かあるのか? 手札をさらけ出すだけでは、足りなかったようだな……まだ何か隠していやがる……となると、後は……